「ICU生のお悩み相談室、ICU confessions。運営者の方に匿名でインタビュー!」

ICONfrontインタビュー第21回目は、インスタグラムでICU生やICUに関する質問を募集し、投稿しているICU confessionsの運営者の方にお話を伺いました。

投稿する上で気をつけていることや、活動をする中で感じるやりがい、匿名で運営している理由についてもお話しいただきました。

ぜひお読みください。


Q1. ICU confessions さんはどのような活動をされていますか? 

 ICU生が自分の告白や秘密などの“confession”をインスタグラムに匿名で投稿するためのプラットフォームを運営しています。自分の気持ちや問題を共有できる安全な場所を求めてICU confessionsを訪れるICU生のために、安全な空間を提供できるように日々活動しています。主に、インスタグラムアカウントのプロフィールからアクセスできるフォームに寄せられるconfessionsや質問を募集し、それを元に投稿用の画像の作成や、ストーリーの投稿を行っています。必要に応じて、悩む学生に相談窓口などの情報源を掲載したりすることでサポートシステムとしての役割も担っています。

Q2. いつからその活動を始められたのですか?

 2021年の春休み中に始めました。ICU生が自分をさらけ出せるプラットフォームを作りたいと考えていた時に、以前海外の大学のconfessionアカウント (​​@middconfessionsや@smuconfessionspage) を見かけたことを思い出しました。そこで、今回の活動の目的に合致していると感じ、ICUでのconfessionアカウントを始めることにしました。他のconfessionアカウントを参考にしながら、ICUならではの内容になるように構想し、すぐに実現しました。

Q3. それぞれの活動を始めようと思ったきっかけを教えてください。

 ICUというコミュニティが好きで、好きだからこそよりみんなのことを知りたいと思ったことがきっかけです。

 ありのままでいたいのに、自分や周りがそれを完全に受け入れてくれることってやっぱり難しい。だけど、一人一人が持つ弱い部分には、色んな悩み、苦しみ、葛藤という自己否定を乗り越えた価値があると思っています。あえてそれを曝け出して共有できるプラットフォームがあるといいなって感じたんです。

Q4. 始めた時はどんな気分でしたか?

 始めた時はどんな反応があるのか全く想像できず、そもそもconfessionが来るかの不安もあったので、フォロワーもconfessionの数も話題性も思った以上の反響があり驚きました。ICU生の授業からサークル、恋愛までの日常的に抱えてる気持ちや、摂食障害、うつ病、自殺などの葛藤、アイデンティティの悩みをはじめとした様々なconfessionがたくさん届きました。

 メンタルヘルスの問題や、マイノリティーになることは、人間誰でも起こり得ることなのに、偏見がまだまだ強い上に、周りからは人がどういう悩みを抱えているのか見えづらい。しかし、これらについて話すことは、ICUという場においてさえも勇気のいること。だからこそ、匿名性を利用して、安心して弱みをさらけ出し共有できるプラットフォームが効果的なんだと思いました。

Q5. どんな時にやりがいを感じますか?

 日常会話やインスタグラムのストーリーで話題として挙げられる時や、他団体から声がかかる時、人と人とのつながりを作れた時にやりがいを感じます。今までに声をかけて頂いた団体としては、icu_matching、icuイヤーブック、icu祭、Weekly GIANTS、Reunite ICUなどです。また、悩みや疑問解決に貢献できた時やconfessionを通して新しいコミュニティーや活動が始動したことも挙げられます。実際に、コスプレサークル、icumatchingなど、confessionを通して新しいコミュニティーができました。

 また、「聞きにくいこと(セクシュアリティ・恋愛・人に言えない趣味など)をストーリーで質問することで、同じ境遇の人からアドバイスがもらえて安心しました。」といった内容のconfessionをいただくこともあります。また、具体的になりますが、カウンセリングセンターから連絡をもらった時もすごく嬉しかったです。

Q6. 毎日のようにconfessionsが届くと思うのですが、活動する中で大変なことはありますか?

 定期的に投稿をすること。始めたばかりの頃は毎日投稿を心がけていましたが、今は特に投稿日も決めず、気分で載せています。

 匿名であるがゆえに、人種や性的指向、政治的・宗教的な内容など、デリケートな話題を投稿するユーザーもいるため、審査が必要になることもあります。審査基準を設けることが難しいため、投稿するたびに頭を悩ませています。

Q7. 印象に残っている投稿はありますか??

 運営がひっそり投稿しているものたちです。

ーー運営の方が投稿しているものもあるのですね!!!気になります!

Q8. 運営者様も匿名である理由はありますか?

 運営者が匿名であることで、confessionを提出しやすい、ジャッジメントを感じさせない環境を作れる、また運営上知った秘密や個人情報を守るという責任を全うできるというメリットがあります。

 自分たちの匿名性が薄れれば薄れるほど、このアカウントは安心できる場ではなくなると思ってます。こういった理由から、このアカウントの魅力を最大限生かせるように自分たちも匿名で活動しています。

Q9. 活動したことでわかったこと、気がついたこと、ぜひICU生に知ってほしいこと

 confessionsの内容を見て、すべての人が多かれ少なかれ、悩みを抱えていることに気が付きました。そして、自分の悩みを分かってくれる人はいないという孤独、いざ話しても理解されないかもしれないという恐怖を、ICUconfessionsが少しでも解消できるということが分かりました。

 新型コロナウイルスが始まってから、孤独感を感じやすくなっています。「こんな悩みを持つのは、自分だけ」「わかってくれる人なんて周りにはいない」そんな感情に駆られている人は多いと思います。ICUconfessionsを通して、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と感じてもらえたら嬉しいです。

Q10. confessionsアカウントを運営することで、自分の中で運営する前に比べ、変化したと感じることはありますか?

 多くの利用者と同じ様に、自分と同じ様な立場にいる人が自分以外にもいるということを知ることができました。

Q11. 社会に訴えたいこと、伝えたいことはなんですか?

 3つあり、(1)日常的にメンタルヘルスについて話し、自分自身のメンタルヘルスを気にかけるきっかけを作ること、(2)周りの助けや支えを求める一つの方法として、カウンセリングや精神科の情報を提供したいということ、そして(3)メンタルヘルス(セルフケアや精神疾患など)やマイノリティへの偏見をなくしたいということです。

Q12. 最後に、これからやっていきたいこと、挑戦して見たいことなどがあれば、教えてください!

 「匿名でコメントしたい」という声に応えたいです。自分たちのプラットフォームが一方通行になっているので、交流する場として機能するようにしたいです。交流の場として、現時点では、オンライン上での交流を考えています。今までと同じように、名前、性別、IDなどの情報を伏せて交流できるような場を設けたいです。

 ホームページの作成やキャンパスでのイベントも視野に入れています。さらに、Confessions reactの再開も考えています。以前行ったConfessions reactでは、confessionに対して匿名で意見交換をする企画。第一回目ではLINEのオープンチャット機能を使い、6人で話し合いをしました。


Instagram:@icuconfessions

ICU confessionsの関連リンク:

  • ICUカウンセリングセンター

https://sites.google.com/info.icu.ac.jp/icucounselingcenter-japanese/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0

  • ICU周辺のグルメ

https://www.google.com/maps/@35.7335205,139.7614936,11z/data=!3m1!4b1!4m2!11m1!2srDI7SyZVSty85U2obaquGQ

  • その他のリンク

https://linktr.ee/icuconfessions

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