給水機がインスタグラムを更新 !?環境啓発アクティビスト佐々木万由子さんにインタビューPart 2

インタビュー13弾 Part2では、引き続き環境啓発アクティビストの佐々木万由子さんのインタビュー記事をお送りします。

先週のPart1では、佐々木さんが環境問題に関心を持ったきっかけやチーム給水機に所属された経緯、実際に本館に給水機を設置した時のお話などを伺いました。

今回のPart2では本館への給水機設置後、インスタグラムの運営やWWFのイベントへの参加など積極的に環境啓発をされる中で佐々木さんが気づいたことや、社会に訴えたいことについてをお伝えします。

Q6. 本館に給水機を設置することができた後は、チーム給水機としてどのような活動をしているのですか?

チーム給水機の活動は、給水機を設置するところまでをゴールにしていたため、給水機設置後は給水機を使ってもらえるような活動をしようと考えていたのですが、授業が全面オンラインに。私たちが今後どのように活動できるかを模索するところからのスタートでした。チーム給水機を立ち上げた先輩が「給水機設置をきっかけにキャンパス内でも社会でも環境活動を起こす人が増える好循環があればいいな」とおっしゃっていたことが印象に残っていて、自分がこの後にできることは何だろうかとコロナ禍でずっと考えていました。自分が絵を描くことやデザインを考えるのが好きだったため、環境啓発であるとは大々的に表さない形で環境活動をしたいと思い、写真などを用いて、環境の大切さを視覚的に伝える活動をしています。URL:https://www.instagram.com/watashiwakyuusuikidesu/)

Q7. どのような時にやりがいを感じますか?

実際に私の友達が「万由子が給水機設置したの?」「今までマイボトル持っていなかったけど万由子が設置したなら飲むよ!」と言ってくれたことがありました。もちろん自分一人の力で成し遂げたことではありませんが、直接の友人が声をかけてくれたことが、まず嬉しかったです。

またSNSのフォロワーはID23や24の下級生が多く、直接の友人はあまり多くはないのですが、「美味しいお水をありがとうございます」といくつかDMが来たこともありました。給水機を通して間接的に感謝の言葉をもらえたことも嬉しかったです。

Q8. 給水機を擬人化したのはなぜでしょうか?

単純に友だち感覚で親しみを持ってくれたらな、と。あとは、感性に訴えるもの(音楽とか絵とか)が好きなのと、ちょっと変わった考え方を見つけるのが好きなんです。コロナ禍でキャンパスに来れない人も多いから、給水機から見た風景やICUのキャンパスを写してみたら面白いんじゃないかなと思ったのがきっかけです。それから、この状況で給水機も一人でキャンパスにいて淋しいだろうなと。笑

また自分が環境に興味ない人だったら…とそういう人たちの気持ちになってみようと、以前広告やインスタグラムやSDGsなどの記事を見てみたことがあります。その広告や記事をパッと見た時に、前面に環境啓蒙のメッセージが押し出されていて、考えの押し付けになっていないかというのを感じました。どのようにしたら押し付けではなく、自分から興味を持つように促せるかを考えた時、視覚や感覚に訴えかけるような方がより多くの人に届くのではと感じ、写真やデザインを多用した給水機のアカウント作成に至りました。

数ヶ月アカウントを運営して気づいたことは、給水機を擬人化することで直接関わりがない人でも「誰かわからないけどやってくれている人がいるんだ」と認識でき、その活動に賛同しやすい、のではないかというです。その匿名性による気づきから日常生活で環境に配慮する人が少しでも増えれば、Q6で先輩が言っていた「給水機をきっかけに多くの人が環境に興味を持ったり、アクションを起こす好循環」を促していけるのではないかなと思います。ICUのサークルに所属していない私みたいなコネクションのあまりない人間でも、より多くの学生に影響を与えられるのが匿名性の利点だと感じています。

Q9. ICU生に知って欲しいことは何ですか?

一つ目にICU生にお伝えしたいことは「感謝」です。有志の活動と言っても、授業がきっかけで始まったプロジェクトなので布柴先生をはじめ、プロジェクトを立ち上げた先輩方、たくさんの方のお力なしでは成し遂げられなかったと思います。アンケートや調査にご協力いただいたICUの管財グループや学生の皆さんにも本当に感謝しています。新しく設置された給水機が感謝のかたまりで出来ていることは、今後、より多くの学生に使ってもらえる十分な保証になると思っています。

二つ目は「どんな小さなことでもいいからやってみる」その小さなチョイスの一つに給水機を使う=マイボトルを持ち歩くことがあればいいなと思います。

Q10. 社会にどのようなことを訴えたいですか?

どんな社会であっても、「身近なことに目を向けること」だと思います。昨年、布柴先生から「WWF(World Wildlife Fund)の学生プレゼンテーションがあるから登壇してみたら?」と背中を押していただき、参加しました。個人的に2020年は、パンデミックで環境問題のあり方がこんなにも変わってしまうのかと驚くニュースも多く見かけた一年でした。そのため、コロナ禍での衛生に配慮するあまり、使い捨て製品の需要が高まっている現状を鑑み、「環境と衛生の両立」をテーマに取り上げました。最近では、コロナへの対応と環境問題の解決を両立したポストコロナを目指す「グリーン・リカバリー」と言う言葉もよく耳にします。コロナの前はマイボトルを使う=環境配慮でしたが、一時期カフェなどで衛生を配慮しマイボトルが使えないこともありました。
では、どうすればよいか。外出せずに家で飲み物を手作りしてみる。マイボトルだけではありません。マスクなどの使い捨て製品を手作りすれば節約にもなります。コロナ禍でも自分の日常生活と社会を結びつけて自分でできることを見つける、このことは本質的に以前の環境のためにアクションを起こすことと変わっていないと思います。将来的に街中に給水機が設置され、マイボトルを使う人が増えれば自然に自販機でのペットボトル購入本数も減ると思います。そしていつか自販機が街中になくても平気になれば、自販機の台数も減り消費電力も減り、CO2もペットボトル消費量も削減できる社会が来ると思います。一人一人が自分の身近にある小さなことに取り組むことで社会を変えるほどの力はあるということは、社会にも伝えたいことです。

WWF登壇で使用したスライド

(WWF「サステナブル・ライフスタイル宣言2020」シンポジウム 開催報告より)

Q11. 今後挑戦したいことはありますか?

今は自分の得意分野を模索中なので、未定です…。でも、チーム給水機の経験を活かして、大学在学中でも大学卒業後でも何らかの形で「お水」や「水筒」、給水機に関わる活動を継続していければと思っています。コロナ前に考えていた企画では、新入生などに向けて給水機の場所を知ってもらうためのスタンプラリーなどの案があったので、対面授業が再開し、給水機を使う機会が増えてきたら、実現したら面白そうな企画を実際に形にして行きたいですね。

Q12. もしチーム給水機の活動に興味がある方は、インスタグラムのDMを通じて連絡しても良いでしょうか?

デザインや給水機に興味のある方、面白い発想が好きな方、給水機でこんなことできそうかもというアイデアをお持ちの方がいれば、是非ご連絡ください!

チーム給水機 Instagramアカウント:@watashiwakyuusuikidesu

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