創造性の研究機関!? UNIVERSITY of CREATIVITY(博報堂)でプロデューサーを務めていらっしゃるID15卒業生・飯塚帆南さんにインタビュー!(Part1)

 今回のICONfrontインタビュー第14弾では、UNIVERSITY of CREATIVITY (UoC)でプロデューサーを務めていらっしゃるID15の飯塚帆南さんにインタビューをさせていただきました。飯塚帆南さんは、2016年にミス日本で「みどりの女神」を受賞され、現在はミス日本運営委員会の委員としてもご活躍されています!
Part1ではUoCについて、Part2はミス日本の活動についてインタビューさせていただきました。現在の活動に至る経緯や活動をする中で感じることについてお話を伺いました。

Q1. 飯塚さんはどのような活動をされていますか? 

2020年1月から、UNIVERSITY of CREATIVITY(UoC)という創造性を研究する研究機関にてプロデューサーを務めております。

また、2016年度ミス日本「みどりの女神」を受賞し、2016年1月から1年間活動していたほか、2019年6月からはミス日本運営委員会の委員としても活動しています。

Q2. UNIVERSITY of CREATIVITYとは具体的にどのような活動なのですか?

UNIVERSITY of CREATIVITY (UoC) は、創造性の森羅万象を研究し、実験し、実装し、育てる、創造性のラーニングプラットフォーム・研究機関 (powered by HAKUHODO) です。

CREATIVITY×AI、 サステナビリティ、 ニューエコノミー、ガストロノミー、クリエイティブ産業など複数のフィールドを設けており、創造性の力で「なるほど」ではなく「まさか!」をたくさん世の中に生み出し、創造性の「港」となるべく、2020年9月に赤坂にキャンパスがオープンしました。

AI・IoT・デジタル化が進む中、人類の最大の資本はクリエイティビティだと信じ、“We are ALL born Creative.” 「すべてのニンゲンは生まれながらにして創造的である。」というフィロソフィーのもと日々活動しております。

UoCでは越領域性をとても大事にしていて、世代・専門・職種関係なく、且つ、関わってくれる人誰もがGiverであるという精神を大切に運営しています。そのため、ICU・リベラルアーツ教育と、とても文化が似ていて、親和性が高いと思います!

この組織の中で私はプロデュース・運営業務を担っております。プロデュースチームの一員として、各フィールドごとにいるディレクターがやりたいことを実現できる環境を整えたり、キャンパスの運営をしたり、イベントの企画・プロデュースをしたり、ウェブサイトを作ったり、広報活動をしたりをしています。

UoCのキャンパスの様子

Q3. 活動を始めようと思ったきっかけを教えてください。

2019年の夏にフリーランスになり、たまたまUoC主宰の市耒健太郎さんにお声がけいただいたのがきっかけです。ICUで4年生の時に以前ICUに在籍されていた国際関係の長尾眞文教授に市耒さんっていう面白い人がいるよとご縁があり、ご紹介頂きました。市耒さんは博報堂のクリエイティブディレクターで、CMをたくさん手掛けてこられた方です。しかし、広告・コミュニケーション・クリエイティビティをいわゆる商品のマーケティング等に活かすだけではなく、社会課題解決のために、より公共財として活かそうというマインドを持った方で、且つ、すごく人を惹きつける、言葉では表せないファンキーなオーラを持っていて、私は初対面の日から彼の人間性に惚れました(笑)。そこから市耒さんの博報堂のプロジェクトを翻訳だったりイベントスタッフとして単発でお手伝いするようになり、今回UoCの立ち上げのタイミングでお声がけ頂いたというご縁です。昔から市耒さんをとても尊敬していて、UoCは市耒さんの頭の中が体現されている場なのですが、この人と働きたい、そしてこの人が描きたい未来を共に実現したいと強く思い、このプロジェクトに参加させて頂くことを決意しました。

Q4. ICUのつながりもあったんですね。飯塚さんはID15セプテン(9月入学)ということですが、どのような経緯でICUに入学されたのですか。

父の仕事の転勤で台湾(0歳〜2歳)と上海(8歳~18歳)に住んでいて、アメリカンスクールに通っていたので教育はずっと英語で受けていました。大学はアメリカに進学するか日本に戻るか悩みましたが、このタイミングで日本に戻らなかったらもう二度と日本に戻らないかもしれないと思い、日本の大学に行くことを決意しました。また、自分は日本人なのに長年日本を離れていて、日本に纏わる知識が乏しく、今後海外で日本人として活動するにあたり、今のままでは恥ずかしい、もう一度自分のルーツと触れなおそう、という考えも、この決断に至った大きな理由の一つです。日本のいくつかの大学を検討しましたが、オープンキャンパスでICUに訪れた際に接してくれた学生にも、緑溢れるキャンパスにも、何かビビッと感じるものがあり、直感的に・本能的にここだ!と思い、ICUに決めました。結果、すごく充実した学生生活を送ることができ、本当に幸せでした。ICU、大好きです(笑)。

高校時代にアフリカのマラウィのエイズ孤児の学校で長期ボランティアをした経験から国際開発の分野に興味を持ち、国際関係メジャー、政治学マイナーに至りました。卒論は毛利先生のもとでMDGsとSDGsの比較分析について136ページ書きました(笑)。ちょうど私が卒業した2015年はMDGsからSDGsに切り替わるタイミングだったので、とてもタイムリーなトピックで、研究するのが楽しかったことを今でも覚えています。また、3年生の時にはアメリカのMiddlebury Collegeに留学し、課題の多さ(毎日8時間図書館生活)と極寒(マイナス36°&4月まで雪が降る生活)と戦いつつも楽しむ時は思いっきり楽しみ、逞しくなって帰ってきました。

Q5. 学業以外ではICUでどのような活動をされていたのですか。

サークルの活動はもちろん、ICUのその他のプログラムにもたくさんお世話になり、とても充実した学生生活を送らせて頂きました。一番メインの活動としてはIBS(ICU Brothers and Sisters)でピアアドバイジングやリベラルアーツ精神を広める活動をしていました。また、スムステ、L’ecrin、モダダン、The Clumsy Chorus等を通じて仲間と共に数々の舞台に立ったのも素敵な思い出です。その他には、銀杏寮生として寮生活を満喫したり、キャンパスツアーガイドをさせて頂いたり、サービスラーニングで岩手県大槌町に行ったり、JICUFのプログラムでニューヨークのCarnegie Councilでインターンさせて頂いたり、学業以外の面でもたくさん貴重な経験をさせて頂きました。

Q6. さまざまな活動をされていたんですね!卒業後の進路をお聞かせください。

2015年6月に卒業し、2016年4月から社会人になる予定だったので、1年弱のブランクの期間があったんです。その間に、何もしないでプー太郎生活を送ったらダメ人間になると思い、何か目標を持って生きたいと思い、ミス日本に応募し、コンテストにて「みどりの女神」という賞を受賞することができました。後ほど詳しくお話ししますが、「みどりの女神」とは、ミス日本の賞のうちの一つで、農林水産省の林野庁のもとで日本の森林・林業の現状・魅力を発信するという役割を担っています。山に行ってチェーンソーで木を伐採したり、車両系林業機械の免許を取得し、林業の現場を自ら体験し、様々な場で発信したりと、1年間通して様々な活動をさせて頂きました。海外での活動もあり、メキシコで開催されたCOP13(生物多様性条約締約国会議)にて日本の代表的な取り組みを発表したり、JICAのREDD+という途上国の森林保全・再生のための国際的メカニズムの特派員としてインドネシアで2週間ほどフィールドスタディしたり、多岐に渡る活動を多々させて頂きました。

1年間の任期終了後、不動産会社にて東京2020オリンピック・パラリンピック選手村開発・運営業務に従事し、日々、東京都・組織委員会・JOC等と一緒にお仕事させて頂いておりました。2年半で会社員生活を卒業し、今はフリーランスとしてUoCの活動をメインに、時々バイリンガルMC、翻訳・通訳、アーティストマネジメント等をしております。

Part2で詳しく伺います!

Q7. UoCは今までに見たことのないような形の研究機関ですね。プロジェクトに参加した時はどんな気分でしたか?

これから開校という立ち上げ段階のタイミングで入らせてもらったので、少し起業する感覚と似ていた気がします。もちろんこれから出来上がるものに対してとてもワクワクしていましたが、ゼロから1を生み出すということで、前例がないからこそのハラハラ・ドキドキも感じていました。また、初期メンバーということで、責任感もすごく感じていましたね。とにかく9月の開校までは本当に毎日が学園祭の前日のようなバタバタとした日々を過ごしていました。大人になってもそんな遊び心を味わえて、本当の意味で無限の可能性を持った環境にいれる自分は本当に幸せだと思いました。

私がメンバーに加わった2020年1月には場がまだただのコンクリート打ちっぱなしの何もないところだったのに、今ではこうしてキャンパスが出来上がって、その場が自分たちが考えに考えたフィロソフィーのもと運営されていて、たくさんの多種多様な人たちの集う場となっていると考えると感無量ですね。でもUoCはまだまだこれからどんどん進化していくので是非ご期待ください!

Q8. どんな時にやりがいを感じますか?

UoCでは「なるほど」より「まさか!」を世にたくさん生み出していきたいと思っています。そのため、「まさか!」モーメントに立ち会えた瞬間に、とてもやりがいを感じます。その「まさか!」モーメントの形は様々です。ですが一つわかりやすい例をお話させて頂きますね。

UoCでは、たくさんの対話のセッションを行っており、養老孟司さん、宮田裕章さん、落合陽一さん含む、数々の著名なゲストの方々にもご参加頂いております。UoCでのセッションは色々な工夫をしていて、最大限にその人の「素」を引き出し、「クリエイティビティ」を引き出すことに重きを置いています。そのため、UoCではみなさんの肩書を踏まえたお話というよりか、一個人としての見解をお話し頂いたり、越領域性を大事にしているので、あえてその方の専門分野外の問いを一緒に考えて頂いたりしております。そうすると、ゲストの方々が、「あ、今私、他の場で言ったこと無い発言をした!」とか「この考え初めて!」と仰ることが多々あり、その瞬間に立ち会えた時は、世に新しいもの・価値を生み出せたと強く実感でき、とてもやりがいを感じます。

また、私はリベラルアーツを体現することをライフワークとしているのですが、UoCの活動そのものがリベラルアーツ要素がとても強いので、そういう意味でも日々やりたいを感じています。

Q9. UoCもICONfrontもプラットフォームですが、その意義は何だとお考えですか?

プラットフォームの意義は2つあると思います。まず一つ目は、気付きと刺激のため。現在UoCではゼミ生が約140名ほどいるのですが、みなさん世代も職種も専門性もバラバラです。もちろん同世代の似たような価値観・趣味を持ってる人と何かをとことん極めることにもとても意味があると思いますが、自分と異なる背景の人と接することでの気付きや刺激はとても大きいと思います。これは、留学や転職した際にも感じたことですが、全く知らない環境に自分の身を置くことによって、自分の性格、長所や短所、好き嫌い、興味・関心を再確認することができます。それが人間の成長に大きく繋がると思うので、プラットフォームはそういった刺激を提供し、視野を広げる装置として意義があると思います。

そして二つ目は、情報発信のため発信することで、気付きを与えられたり、仲間を募れたり、誰かの気持ちを動かしたり、大きな社会変革に繋がったり。コミュニケーションしないと何も始まらない。ICONfrontも大きな可能性を秘めていると思います。とても期待しているので、これからもたくさん発信頑張ってください!

ICONfrontメンバーと。実は初めての対面インタビューでした!

最後まで読んでいただきありがとうございます!Part2もお楽しみに!!

飯塚帆南

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