ブログ第9弾ブログ第8弾|カナダのトロント大学での貴重(ヘンテコ)経験ー山本茉由
概要
カナダ・トロント大学への留学は、費用面や多文化な環境など、複数の要因が重なり決定しました。幼少期のアメリカでの生活が海外志向を強め、幅広い教養を身につけるために奨学金に挑戦しながら、自ら国内外の大学の選択肢を広げてきました。
この記事では、カナダ留学に至るまでの経緯や、日本の大学ではなかなか体験できない日常の出来事や授業内容について、他では見られない詳細なエピソードをユーモラスに綴っています!ぜひご一読ください✌︎(‘ω’✌︎ )
なお、本記事の内容は外部リソースを一切参照せず、全て私自身の意見や体験に基づいているため、偏っています(^^;;
カナダ(のトロント大学)に留学した背景
結論から言うと、学校低学年の時にアメリカで過ごした生活が忘れられず、高校2年生の頃から漠然と海外留学をしたいと思うようになったからです。アメリカで楽しかったことは、常に色々な国や文化的背景を持つ人々に囲まれていたことです。そのおかげで、知らないことをたくさん学ぶことができました。また、複数の奨学金を組み合わせた結果、留学費を手頃にできたからです。
まず、留学が決まるまでの背景を説明させてください(笑)。
話は高校3年生の1学期に遡ります…
高校での三者面談後、両親にこう言われました。
「国内大学の学費より留学費用を抑えないと海外留学はさせません」
私は「まあ、留学したいと思ったら短期留学で良いかな」と返事しつつ、内心では『えぇ、まあそうですよねぇ。年間600~700万円の学費に加え、生活費や飛行機代…国内大学に進学するのに比べて何倍もの費用はかけられないよな…』と思っていました。
私は宇宙と深海以外(これらが好きな方、ごめんなさい!)のほとんどに興味があり、幅広い教養を身につけたいと思っていたので、アメリカのリベラルアーツカレッジを目指しました。そのついでにカナダのトロント大学とブリティッシュコロンビア大学も受験しました。高校2年生の秋・冬頃から部活で副部長として活動しながら、国内大学の受験勉強、4つの奨学金の応募、そして海外大学への応募をしていました。人生で一番忙しく、一番頑張っていた時期だと思います(笑)。
国内の第一希望はICUで、無事に総合型入試で初秋に合格し、一旦ICUに進学することが決まりました。なぜなら、4つの奨学金の結果が出揃うのは2022年6月(大学1年生)で、留学ができるかどうかは、海外大学の学期が始まる9月の2〜3ヶ月前とギリギリのスケジュールだったからです。それで、一旦ICUに入学したというわけです。
海外大学の受験結果がすべて出たのは高校を卒業する頃で、その時にはアメリカの大学進学は諦めていました。合格した奨学金と、合格した大学からの奨学金を合わせてもかなり留学費がかかってしまうからです。それに生活費などが重なると、目を逸らしたくなるほど恐ろしい金額になります(;°-°;)))。両親と話していた予算で進学できるのはトロント大学だけでした。
正直「アメリカじゃないか〜カナダかぁ」と思いつつも、国や大学について調べるうちにどんどん惹かれていきました。トロントは移民大国と呼ばれるほど多様な文化や民族が共存しており、私が望んでいた通り、多様な背景を持つ人々に囲まれる環境でした。また、食にとても興味がある私は、トロントに多くの国や地域の料理を提供するレストランや、様々な地域に特化したスーパーがあることを知り、留学前からGoogle Mapで行きたい場所をマークしていました(笑)。
こうして、金銭面で留学を諦めたくないと思い、奨学金に応募しまくった結果、奨学金のために大学を決めることになりました。しかし、調べていくうちに他の理由もどんどん出てきました。次に、留学中に経験した面白いエピソードを紹介します!
トロントの街、良し悪し
トロントの人種比率は白人系が約50%、その他半数はインド系、東アジア系、南米系など様々な人種によって構成されており、様々な国や地域の料理屋さんが多くあります。日本でよく食べていた異国料理は、中華、韓国、イタリアン、ベトナムなどですが、それらに加え、ギリシャ料理、北・南インド料理、タイ料理、中東料理、スペイン料理、コロンビア料理など日本ではあまり浸透していない地域のご飯屋さんがトロントには多いです。私の趣味特技は食べること。そのため、休日に多国籍の友達と多国籍料理を食べに行きます。特にお気に入りだったのは、北インド料理とギリシャ料理です!(図1・2)
トロントは世界的に有数の大都市ですが、公共交通機関の乏しさに驚愕しました。ダウンタウンには電車が2線しかなく、東西に1本、南北にUの字に1本のみです。バスもありますが、時刻表通りに進まず予告なしでバスがキャンセルされたり、ストリートカーもダウンタウンにあるがそれはとても遅く遅延が日常茶飯事。ただ、Uber(タクシー)は東京より断然安いです。全体的に公共交通機関勘弁してほしいです(涙)
トロント大学での学修
トロント大学では、1つの分野を専門的に学ぶSpecialist、2つの分野を同等の深さで学ぶDouble Major、3つの分野を横断的に学ぶMajor Double Minorがあります。私は元々アメリカのリベラル・アーツ・カレッジに進学したかったこともあり、文化人類学major、 国際開発学とフード・スタディーズ(食糧研究)double minorをしています。授業と教授がとても興味深く、カナダならではの学修経験を詰めているように感じられたからこれらの分野を専攻することにしました。カナダでは、社会科学の分野を、日本では考えられないほど多様な教授から学べます。例えば、先進国とされる国出身だったり、世界の共通言語とされる英語が母国語の教授から、いわゆる発展途上国に実施されてる様々な「開発事業」のモラルを学ぶのと、そうでない教授から同じトピックを学ぶのでは、大きくニュアンスが異なります。色々な視点から社会事象や歴史を学べるのはとても刺激的です。
よく海外大学は日本に比べて総じてクラス規模が小さく、教授との距離が近いと聞きませんか?実際、そうだな、と感じました。ただ、一年生の初めにとるような”Introduction to 〇〇”の基礎コースや一般教養科目は200人規模まで上ります。数学や化学や社会学の基礎コースは、色々な学部の必修コースになることが多く、やはり人数が多くなってしまいますが、1年生の後半学期から2年生にかけては、30人ほどの授業にも参加できます。私が2年生で履修した授業は、全て60人以下でした。
交換留学や一学期留学に来てる学生と話すと、短期留学は正規留学比べて、履修できる授業のレベルが限られてたり、少なかったりします。確かに、街に遊びに行くなど、授業外の経験は全体的にできるかもしれませんが、勉強を思いっきりしたり、アルバイトをしたり、大学外でボランティア活動に励んだりはできないことが多いように感じます。
トロント大学、面白い日常
ネットにある留学経験記では、主に課題の多さや休日の過ごし方が書かれていることが多いため、私はそのような内容とは違うことを書きます。全くもって他の留学先で経験するような内容でもないと思いますので、さら〜って面白いなぁ、程度で読んでもらえたら嬉しいです(笑)
大学のサークルや部活、各メジャーの部署、その他部署(国際生センター、アート・クラフトセンター、スポーツ・レクリエーションセンターなど)が企画するあらゆるイベントが少なくとも週に3個くらいどこかしらで行われています。例えば、大学の日本人サークルが、節分に合わせて恵方巻きを作りながら日本語を学ぶワークショップを開催したり、人類学の部署がイスラエル・パレスチナ問題についてのトークセッションを進行したり。国際生センターが旧正月のお祝いイベントを運営したり、アート・クラフトセンターがトートバッグやキャンドル、ボディバターづくりイベントを企画したり(図3・4)。
様々な規模や期間のものがいろんなところで行われており、私は留学の経験を最大化すべく、週に1度ほど何かしらに参加し、そこに来る人たちと友達になりました!これらはほとんど無料で開催される上、軽食が提供されます。軽食で個人的によくあると思ったものは、
第3位La Prepという少し高めなチェーンカフェ店のサンドウィッチやおかず(図5)
→これの時万々歳
第2位Tim Hortonsという手頃チェーンカフェ店のドーナツやマフィンとコーヒー(図6)
→激甘なのでコーヒーが欠かせません(笑)
第1位Pizza Pizzaという手頃チェーン店のピザ(図7・8)
→チキンピザや野菜ピザ、グルテンフリーピザなど、色々な食事制限に合わせて調整しやすく、嫌いな人が少ないため、圧倒的に多いです
チェーン店じゃない豪華版ランチ・ディナーの時もあり、それらがきっかけで、「世界の料理を食べてみたい」と思うようになりました!(図9, 10, 11)
私が通うキャンパスは全3キャンパスの中でもかなり自然豊かな場所に位置し、期末試験期間で授業がない時期では、人より鹿(図12)、ガチョウ、リス、スカンク、うさぎを見ます(これガチです)。特に、3月ごろから鹿とガチョウを毎日見ます。鹿は襲ってくることがなく大して怖くないですが、”Geese attack”と調べると、ガチョウが人間を攻撃している様子が出てきます。私も、何もしていないのにも関わらず、2度ガチョウに追いかけられ、50m走の速さで建物内に逃げました。本当に勘弁してください、ガチョウども。
まとめ
金銭的な理由で進学先を決めるつもりはなく、心から惹かれる場所を目指して奨学金に応募しましたが、最終的には費用面で現実的に留学先を決めました(笑)。それでも結果は良かったです!強い好奇心を持って行動したことで、日本では出会えなかったような世界中の人々と友達になり、異文化のマナーや習慣の違いを学び、多様な教授から刺激的な授業を受ける日々を楽しんでいます。電車やバスの遅延やガチョウに追いかけられるトラブルもありますが、留学できたことに満足しています。
皆さんも、もし少しでも興味が湧いたら「無理だな」と諦める前に「どうやったら実現できるか」を考え、行動してみてください。結果は意外と満足のいくものになるかもしれません。
留学を考えている方も、現地での経験は本当に貴重です!まずは何でもやってみましょう。そして、日本食はたっぷり食べてから行くのがオススメです(笑)。